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吉田 浩; 小西 啓之; 勝田 博司; 成瀬 雄二
J.Less-Common Met., 89, p.429 - 436, 1983/00
被引用回数:58 パーセンタイル:96.39(Chemistry, Physical)パラジウム合金膜法は、核融合炉燃料精製系に適用が検討されているものの一つであり、本研究はその可能性を調査するために膜の透過特性への不純物の影響を測定したものである。実験は実際の運転条件を考慮して、120~1300kPa、313~853Kの範囲で行なった。多元系(Pd-25wt%Ag、Au、Ru)合金について、10~10000ppmの濃度範囲でCH、NH、CO、CO、Nを含む水素は水素透過特性に被毒などの影響を与えないことが確認された。真空ポンプ油によって汚染された膜は透過係数の低下を生じるが、空気中でのベーキングと水素還元処理によって容易に回復される。(活性化処理)パラジウム拡散器内では、パラジウムの触媒作用による化学反応も観測される。
吉田 浩; 小西 哲之; 勝田 博司; 成瀬 雄二
JAERI-M 82-013, 21 Pages, 1982/03
核融合炉燃料精製法としてパラジウム合金膜法の適用可能性を検討したものである。実験では国産の多元素合金膜Pd-Ag(Au・Ru)を使用し、不純物としてはプラズマ排ガス中に含まれると予想されているNH、CH、CO、CO、O、N等に着目した。操作温度、圧力は実機の設計データを得る目的から、夫々700K及び120~1200kPaを選定した。この実験において、多元系合金膜の被毒現象は全く認められないことから、パラジウム膜法がプラズマ排ガスを対象とした精製プロセスに使用できる見通しを得た。なお、この合金膜が真空ポンプ油蒸気により汚染された場合にも簡単な復活処理(空気ベーキング)により容易に元の透過性能に回復できることを確かめた。パラジウムの触媒作用により種々の化学反応が生ずること、その生成物による被毒作用のないことなども実証された。